このようにはみ出す植木。育ち過ぎ。 |
i-dance Taipeiという、即興ダンスのフェスティバルに参加しています。
今回が1回目。i-dance Hong Kong と連携開催を目指し、さらにアジア各国と繋がる事を目標にした壮大な企画です。とは言っても、主催ク・ミンシェンの考えは地道で実直。20年の実績から、今が潮時!とばかりに第1回開催が実現したという事です。
なんと言っても、オーガナイザーチームが素晴らしい。事前のメールのやり取りも細やか且つ、抜け目なく、実際に出会うと一気に昔からの友人のようにもてなしてくれます。そして、チームメンバーの英語力の高さ。台湾国民の平均からすると、彼女等の英語力を含む総合的な人間力は、もの凄く高いのです。感動的な人達です。さらに言うと、皆、ダンサーです。専門の制作者ではないそうです。国際感覚と田舎の人感覚を持ち合わせ、可愛いです。
このフェスティバルには、香港、ソウル、日本、そしてソウルに滞在中のアメリカ人が招聘され、地元アーティストと混じりながら、パフォーマンスをし、ワークショップを担当、フォーラムで情報交換、野外パフォーマンスでコラボレーションします。
こぢんまりとした規模ですが、各国からのアーティストが担う役割も自然と大きくなり、まるで日本代表!といった気分。ある意味ではそうなのです、再来年にi-dance Japanを開催したい表明を、国民の民意を聞かないまま約束してしまいました。
これから大変です。
オーガナイザーチームを募集します。スカウトします。面接、オーディションします。
心意気の有る人は、履歴書と小論文「フェスティバルのオーガナイザーになりたい訳」C.I.co.までを送って下さい。:-)
さて、既に終わったメニュー(主に私たちの担当部分)について、です。
11月2日はワークショップしました。3時間。「CIにおける間の可能性」。
平日、昼間にも関わらず30人もの参加者。ダンサーも、ノン・ダンサーも、若手もおばさんも混じってます。最初の立ち上がりこそ、みな少々の緊張感からか、表情筋が動きません。通訳を挟むので時間差をかけてのやり取りになり、リズムを掴んでいく必要があります。
が、どこでスイッチが入ったか、自由度の高いインプロの設定になると、もの凄くいきいきと踊り出す人々。そして人と関わる事の楽しさを身体中で表現している感じです。
一方、間の感覚を確認しながら、静かなワークになると、内的にも外的にも広がっていくような人達でした。理解力も高く、人の話を頷きながら聞くという基本的なコミュニケーション能力も備わっている。コメントも程よく積極的。的を得た質問。
「間」のワーク。 |
次の日がパフォーマンス。
プログラムは、鹿島/勝部組と、Ku Dancersのグループ作品、合同(10人のダンサーと2人のミュージシャン)グループインプロ。
華山1914という台北市内にある文化芸術施設の中の教室みたいな部屋を、劇場仕立てにしてあります。この施設、もとは日本のビール工場だった所。街中なので容易に都市再開発の 波に巻き込まれる所だったのですが、誰かの(??)尽力で、アートスペースに変身しました。横浜赤レンガに近いが、もっと「そのまま」という趣。つまり、危なくないかな、消防法ってあるのかな、と思わせる半面、古い物を古いまま残しているので、時間という力を感じられます。素敵な空間です。
で、私たちは、「間」をテーマに素晴らしいデュオを披露。やんややんや!
続くKu Dancersのグループ作品は、5人のダンサーと2人の音楽。即興の作品で「新事件」というタイトルの通り、なんだか事件が起きるような劇的なシーンもあり、みな表現力と身体能力の高さを、自然と嫌みなく伝えてくれます。
こういう人達が、「凄いパフォーマー」なんだな、と思わせてくれました。
最後の合同のインプロは、人数の多さから心配した事とは反対で、やや控えめ過ぎる為に起きる「引き過ぎ感」。でも、みんなよく聞いて見て開いてました。一方の音楽家は、出しゃばり過ぎでした。バランスって難しいね〜。
さらに驚くべきは、観客です。簡単に喜ぶ、と言えばそれまでですが、反応の良さは今まで行った国の中でもぴか一。そしてアフタートークでは自発的な人達が程よく手を挙げ、自然な感覚の質問(評論家のように頭でっかちぽくない。評論家の皆さま、ごめん!)です。 そして、みな、明るい。
昨日11月6日は、ランチミーティングに続いて、各国代表のプレゼンテーション。
「ダンスインプロの今日」。
韓国に続いて私たちは2番手。通訳を挟んで15分、とは短すぎる感がありましたが、少々の政府批判も交えて、今日の日本のダンスインプロや、これからのアーティストの方向性も喋ってきました。
終了後はシンガポールのディレクターとの立ち話会議。
みな、本当に真剣に芸術の為に一生懸命なんだと思いました。私たちは一番、恵まれてないかも知れないし、環境的に貧乏かも知れない、しかし、それはまだまだやり足りてないからだ、という事を確認。
2013年、このアジアとの繋がりを日本で実現したいと、思います。そしてそれを続けようと思います。2008年から始めたCIFJは、3回で一時休止中ですが、それと併せて未来に向けて企画を練り直します。
ご協力、お願いします。
どんな形でご協力頂けるかも含めて、ご連絡ください。
あ、これから今日は公園でパフォーマンスだわ。30人くらいのパフォーマーらしい。。。。そして断続的な雨が!!!どうなることやら。
それが終われば、温泉だ!
文責:勝部ちこ
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