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2011/11/20

万歳な女たち

11月18日金曜日は、女の人に驚いた1日でした。
なんのこっちゃ、と言いますと、
まず、昼時の横浜でのこと。
「ふれあうことから始まるダンスPartⅡ」とうことで、平均年齢65歳の40名余りのグループと一緒に踊る機会を得ました。2年目で2回目。最高齢は82歳。女性軍団。みなさん地域の健康体操などのリーダーとして日々活動的に過ごしている人たち。
そのパワーたるや、体育館の床も抜けそう壁も落ちそうな元気です。 よくお笑いになる。しゃべるしゃべるしゃべる。遠慮?何それ?聞いた事もない。
それでも、「注意深く」と前置きしながら、body roll やサーフィンを紹介したら、大笑いの波間にザブンザブンと飛び込んでいきます。勇猛果敢。
保育園児にも好評なゲームを紹介すると、子どものような表情で必死に取り組むお姉様たち。1動作の度に、大笑い。他人を笑い、自分を笑う。

人と関わる事、触れる事、重さをかける事・受け取る事、、、。それらに対しては、どの年代も素直な驚きが生じ、何割かの人には快として受け入れられる。
結果としての「楽しかったわ〜」は、あまり他のケースと変わらないとしても、 その反応の速度や表出の仕方、送り手へのフィードバックの強さ等に於いて、この日のお姉様たちは、強烈!
なんだろう、この大きさは???
これはこの年代の女性のみが放つエネルギーの高さと熱さとディレクションの鋭さなのか。ほとんどの事象を笑いに置き換えていく力なのか。
私たちが数年したら、持ちえる物だろうか?
今の20代の人たちが40年後にそうなれるだろうか?

笑い過ぎで顔が痛いまま、陽気にこてんぱんにされた気持ちで帰路に。
電車では爆睡。お陰で目覚めはすっきり。これもお姉様たちのお力。

その夜は、大学時代の先輩宅にお邪魔し、久しぶりの再会を楽しく過ごそうパーティーだったのですが、そこでは一転し、中学生と高校生の美少女たち(先輩の娘さん)の歓迎を受けました。バレエに一生懸命な二人の踊る姿をDVDで見たり、リビングでもキッチンでも日常動作が踊っている少女を目の当たりにして、若いエネルギーを間近でふんだんに浴びる事に・・・。柔らかいのです、エネルギーというか、飛んで来るものが。これかあ、これが若さというものか!と。
自分にもこんな季節があったのだろうかと、記憶にないものを脳みその中で捜索する気持ちになります。気づかなかっただけ?むむ?

二つの世代の狭間にあって、私たち中年という中途半端な女は、何が優れているのだろう?どんなエネルギーの質なのだろう?

この歳になって、ようやくかなり削ぎ落としてきたつもり、出来るだけシンプルに核心部分のみ残して、やりたい事を明確にしてきたつもり。そしてまだまだ追求しきれていないことが解ってきたつもり。
まだまだ微動したりノイズが多かったり根っこが揺らいで転けたりする。
が、幸いにして不満足の中に生きていられる。
だから、いつでも学生の時のように「将来の夢」を語れる。「将来」っていつよ?いつからが将来?いつまでも将来。ええ、何歳まで生きなきゃいけないの?

と、このご時世でも考えるだけの厚い面の皮を装着しつつ。おんな、万歳!

追記: 私の先輩方も素晴らしすぎて、ここには書ききれないので次回にします。お嬢様たちの通うバレエ学校の校長先生は、79歳で編みタイツ履いてトリを踊られます。おお。


文責:勝部




2011/11/13

CIの秘密の心持ち

本日のワークショップ、無事に終了。
先月の「ぎゅっと」で、有る程度総復習をした感があり、ならば、これまで気になっていて確実でない事を試したい晩秋の昼下がり。

「運動する身体と、気持ちの一致/ズレ」もしくは、「説明のつきにくい技術編の基礎」。
とご案内したら、急な呼びかけにもさっと反応して下さった方々もいらして、とにかく集まった人々に感謝感謝。

さて、気になっている事とは、「互いが自分本位を貫きつつ、相手に喜ばれる存在をとは???」しかも「楽して効果大!」これって可能?
これはCIFJ2009でニナ・マーティンが提供してくれたワークの一部で、その時はほんのサワリだけやって時間切れとなった項目。
基本は、緩い身体。赴くままに動く事。相手を気にしないで自分勝手な人になる。繰り返しの動きで自分を喜ばせながら、隣にいるパートナーをも自分の為に使 う。そうするうちに、デュオとしての動きが成り立っていく事や、身勝手な相手も嬉しい存在になる事、次はどうしよう、と心配しないでも動きが繋がって生ま れる事・・・・等々、不思議な結果が生まれる。

以上の事は、やや予測しつつも、新しい気持ちで臨んだ。にも関わらず、やはり終わってみれば、みな高揚した嬉しそうな顔。 遠慮しない事が美徳とされない社会において、遠慮にご遠慮頂いて、許し合い、寛大になる事は今後を生きる上でも大切な方策かも知れません。

またやります。



(文責:勝部ちこ)







2011/11/08

台湾滞在記 最終回

11月6日、Galaと称して野外パフォーマンス。出演者、一応、30人。
この日は雨が断続的に降り、時折、焼け付くような陽射しは流石、南国。
会場は、台北市内の南西部、1年以内に整備、オープンしたばかりの芸術家村。
これが蔵賓区の地図
丘の上からの景色









このTresure Hillなる一帯、本当に面白い。まだガイドブックにも載っていない秘境的アートスポット。古くからの街を美術や舞踊、音楽など様々なアーティストに開放している、とても羨ましい限り、ここでネコになって住んでみたい(ヒトのままでも良いのだけど)と思わせる。

右から台湾、日本、韓国の代表。パフォーマンスの相談中かな。


美術学生たちが作成中の「無駄・無目的こそ学習の基本!」みたいな木製創造物が点在する中、 ダンサーは丘を縦横無尽に踊りまくる。雨と草とライブミュージックで1時間半。
これはもう見ているより踊ってる方が確実に気持ち良いかな、の世界。案の定、この地の観客の多くは、後半一緒に踊り狂ってました。
予定の1時間半より10分も短く、パフォーマンスは有機的エンディングを迎え、私たちはすっかりぐちょぐちょで上機嫌。フェスティバルの締めくくりとして最高に盛り上がった瞬間でした。

終わってみれば、短い1週間。
アジアのそれぞれの国が、お国事情の違いを孕みながらも、一堂に会し、さらに今後繋がりを強くしていこう!という【i dance企画】。
次があるから短く終わっても大丈夫、またすぐ会いましょう。次は香港で会議ですね、と各国代表はそれぞれの地に飛び立ったのでした。
日本も黙っていられません。英語力、おもてなし力、企画運営力、なんでも磨いちゃいます。一番急を要するのは、日本語力?そう、助成金申請ね・・・そしてマンパワー。
コンタクト・インプロビゼーションのお陰さまになって11年。つくづく惚れ込みます、このダンス。ああ、また深みにハマりましたね。と、つづく・・・・


文責:勝部














2011/11/06

台北滞在記 その7(最終回か、もう1回)

その7、と言っても、初めて記す滞在記。今日11月6日は7日目で、最終日。
このようにはみ出す植木。育ち過ぎ。
亜熱帯の暖かい気候。再度、夏の終わりか、初夏のような環境で過ごしました。

i-dance Taipeiという、即興ダンスのフェスティバルに参加しています。
今回が1回目。i-dance Hong Kong と連携開催を目指し、さらにアジア各国と繋がる事を目標にした壮大な企画です。とは言っても、主催ク・ミンシェンの考えは地道で実直。20年の実績から、今が潮時!とばかりに第1回開催が実現したという事です。

なんと言っても、オーガナイザーチームが素晴らしい。事前のメールのやり取りも細やか且つ、抜け目なく、実際に出会うと一気に昔からの友人のようにもてなしてくれます。そして、チームメンバーの英語力の高さ。台湾国民の平均からすると、彼女等の英語力を含む総合的な人間力は、もの凄く高いのです。感動的な人達です。さらに言うと、皆、ダンサーです。専門の制作者ではないそうです。国際感覚と田舎の人感覚を持ち合わせ、可愛いです。


このフェスティバルには、香港、ソウル、日本、そしてソウルに滞在中のアメリカ人が招聘され、地元アーティストと混じりながら、パフォーマンスをし、ワークショップを担当、フォーラムで情報交換、野外パフォーマンスでコラボレーションします。
こぢんまりとした規模ですが、各国からのアーティストが担う役割も自然と大きくなり、まるで日本代表!といった気分。ある意味ではそうなのです、再来年にi-dance Japanを開催したい表明を、国民の民意を聞かないまま約束してしまいました。

これから大変です。
オーガナイザーチームを募集します。スカウトします。面接、オーディションします。
心意気の有る人は、履歴書と小論文「フェスティバルのオーガナイザーになりたい訳」C.I.co.までを送って下さい。:-)


さて、既に終わったメニュー(主に私たちの担当部分)について、です。
11月2日はワークショップしました。3時間。「CIにおける間の可能性」。
平日、昼間にも関わらず30人もの参加者。ダンサーも、ノン・ダンサーも、若手もおばさんも混じってます。最初の立ち上がりこそ、みな少々の緊張感からか、表情筋が動きません。通訳を挟むので時間差をかけてのやり取りになり、リズムを掴んでいく必要があります。
が、どこでスイッチが入ったか、自由度の高いインプロの設定になると、もの凄くいきいきと踊り出す人々。そして人と関わる事の楽しさを身体中で表現している感じです。
一方、間の感覚を確認しながら、静かなワークになると、内的にも外的にも広がっていくような人達でした。理解力も高く、人の話を頷きながら聞くという基本的なコミュニケーション能力も備わっている。コメントも程よく積極的。的を得た質問。
「間」のワーク。
3時間、あっという間でした。

次の日がパフォーマンス。
プログラムは、鹿島/勝部組と、Ku Dancersのグループ作品、合同(10人のダンサーと2人のミュージシャン)グループインプロ。
華山1914という台北市内にある文化芸術施設の中の教室みたいな部屋を、劇場仕立てにしてあります。この施設、もとは日本のビール工場だった所。街中なので容易に都市再開発の 波に巻き込まれる所だったのですが、誰かの(??)尽力で、アートスペースに変身しました。横浜赤レンガに近いが、もっと「そのまま」という趣。つまり、危なくないかな、消防法ってあるのかな、と思わせる半面、古い物を古いまま残しているので、時間という力を感じられます。素敵な空間です。

で、私たちは、「間」をテーマに素晴らしいデュオを披露。やんややんや!
続くKu Dancersのグループ作品は、5人のダンサーと2人の音楽。即興の作品で「新事件」というタイトルの通り、なんだか事件が起きるような劇的なシーンもあり、みな表現力と身体能力の高さを、自然と嫌みなく伝えてくれます。
こういう人達が、「凄いパフォーマー」なんだな、と思わせてくれました。

最後の合同のインプロは、人数の多さから心配した事とは反対で、やや控えめ過ぎる為に起きる「引き過ぎ感」。でも、みんなよく聞いて見て開いてました。一方の音楽家は、出しゃばり過ぎでした。バランスって難しいね〜。

さらに驚くべきは、観客です。簡単に喜ぶ、と言えばそれまでですが、反応の良さは今まで行った国の中でもぴか一。そしてアフタートークでは自発的な人達が程よく手を挙げ、自然な感覚の質問(評論家のように頭でっかちぽくない。評論家の皆さま、ごめん!)です。 そして、みな、明るい。


昨日11月6日は、ランチミーティングに続いて、各国代表のプレゼンテーション。
「ダンスインプロの今日」。
韓国に続いて私たちは2番手。通訳を挟んで15分、とは短すぎる感がありましたが、少々の政府批判も交えて、今日の日本のダンスインプロや、これからのアーティストの方向性も喋ってきました。
終了後はシンガポールのディレクターとの立ち話会議。
みな、本当に真剣に芸術の為に一生懸命なんだと思いました。私たちは一番、恵まれてないかも知れないし、環境的に貧乏かも知れない、しかし、それはまだまだやり足りてないからだ、という事を確認。
2013年、このアジアとの繋がりを日本で実現したいと、思います。そしてそれを続けようと思います。2008年から始めたCIFJは、3回で一時休止中ですが、それと併せて未来に向けて企画を練り直します。

ご協力、お願いします。
どんな形でご協力頂けるかも含めて、ご連絡ください。

あ、これから今日は公園でパフォーマンスだわ。30人くらいのパフォーマーらしい。。。。そして断続的な雨が!!!どうなることやら。
それが終われば、温泉だ!


文責:勝部ちこ







2011/10/17

持続可能なダンス、シェアする事

10月16日 ➂シェアする事の意味 ➃五感を揺さぶる


 この日の参加者は、ほとんどが通し受講の方ばかりだったので、2クラスぶち抜きのつもりで、両方をテーマを常に混ぜ込みながら、身体も頭も腹もいっぱい使いました。
導入は、ホワイトボードを使って大学院さながらの講義からスタート。
 人間は環境に生かされている。そして人は環境になる。その循環。
自分自身が魅力的な他者になる事で、他者を生かす(イカす)。
 他者をイカすことで、自分にも良い事が還ってくる。

コンタクト・インプロビゼーションにおいても、実社会においても、同じ事だと思います。
そのようにしてスパイラルに全体が良くなっていけるのが、理想ではないか、そんな話をしてワークに突入。
受容器(五感)を使って、環境を自分の中に取り込む事、それをダンスに変換して行く事、そしてシェアする事。自分自身が良い環境になりながら、それを頂く。



来週も、盛り沢山なメニューです。ビデオや海外情報など、交流会もあります。
こちらは定員はないので、どうぞご参加下さい。
 (鹿島)










2011/10/16

ぎゅっと、2日目

10月15日は、初日と顔ぶれがガラリと代わり、10クラスセッションがスタート。
午後は、「CIへの誘い/セルフケア」。CI初挑戦の人達も含め、これもCIなの?って入口から入りました。 飛び交いましたね〜ボトルに箒やちりとり、菓子折りのような救急箱まで・・・・。それは何でも良くて、物と人と自分。日常茶飯事、いつものことですが、これらを使って空間を行き交えば、競争でもなく得点や記録でもない遊びに夢中になれる大人たちでした。健気で素敵です。
宿題、出しました。最終日までに頑張ってね。

夕方のクラスは「重心のコントロール/床との秘密」。
内に向いつつ、地球や天や届かせる。地味ですが、大きな変化が感じられるポイント。
変身しました。変態、かなあ。イマジネーションと物理。遠いようですぐ近くにある。それが自分たちの身体、ってことなんだなと実感。

さて、3日目の今日は、もっと大きな視点も持ちましょう、と考えてます。
「シェアする事の意味」と「五感を揺さぶる」。お楽しみに!

「ぎゅっと」詳細はこちら
http://www.geocities.jp/sholoverfg/cn9/pg287.html

(勝部)


2011/10/15

10月集中WS、初日は初秋の風と柔らかい雨でした

昨日、CI週末集中ワークショップ「ぎゅっと」が開幕しました。
開幕?そうです、開幕。
オープンクラスには、名古屋から2名、イスラエルから1名と、遠方からのご参加もとても有り難いです。ジャムには、無断出席者(いえいえ、嬉しいのですよ)が続出。初日を盛り上げてくださいました。
クラスで取り上げた事は、CIの基本中のほんの少し。でも、「自立して共存」を目指す為にも重要な事です。またやりますよ〜。

今日から10classシリーズが始まります。
10回に分けてテーマを散りばめてみましたが、それでも一部分しかかじれないような気がします。 それでもやってみましょう。

若干名、受付けています。まだご予約でない方、お問い合わせ下さいませ。

(勝部)


2010/07/01

しょうちゃんが、AMAZONで、"Contact Improvisation" なるタイトルの本を購入しました。
C.I.co.の財産にしようと思います。
すごい、直球のタイトル。
一応、副題に、
Moving, Dancing, Interaction 
with an introduction to New Dance
が付いています。
知り合いのドイツ人もモデルとして登場しているので、親しみは持てますが、
これはなかなか売れないだろうな〜と思わせる本です。


それでも、こういった本が出ているのは、素敵な事。
そして、著者は勇気のある人だと思う。

私たちも勇気を持とうと思います。

2009/04/30

タダは厳しいよ by ちこ

ポストフェスティバル終了後、いろいろ感じた事をブログに書きました。
関心のある方はこちらをどうぞ。